ステンレス鋼

ステンレス鋼

ステンレス鋼は耐食性に優れた特徴がありますが、
一般的に粘性が大きく、熱伝導率も低い為、被削性が悪くなってしまいます。
ASK製品は快削成分を適量添加させることにより、被削性を格段に向上させ、部品加工を容易にします。
※特定化学物質コバルト含有製品について

ポジション図

オーステナイト系

SUS304に代表される、最良の耐食性と非磁性を有するステンレス鋼です。
尚、ステンレス鋼の中でもオーステナイト系は加工硬化が大きい為、切削加工が困難とされております。
ASK製品は、S・Pb・Te等を適量添加し、被削性を向上させ、プレーン鋼では困難な部品加工を容易にします。

また、その中でもASK-8000は材料の段階で高い強度を有し、高耐食性も併せ持ったステンレス鋼です。
切削加工後の様々な表面処理(焼入れ・メッキ等)を省略でき、リードタイム短縮も含めたトータルコスト低減に寄与します。

★が多いほど特性に優れる/(※は参考値)

型番 JIS近似鋼種 特徴 Pbフリー 被削性 耐食性 透磁率(μ)※ カタログ
ASK-3000S SUS303 SUS303の被削性改良鋼 2.5 3 1.05
ASK-3000U SUS303Cu 穿孔・転造加工用のSUS303 3 3.5 1.01
ASK-3000FL SUS303(Pb) SUS303系統では最高の被削性 3.5 3 1.05
SUS303 2 3 1.05
SUS303Cu 3 3.5 1.01
 
ASK-3000T SUS304(Te) SUS304の被削性を大幅に向上 2.5 4 1.01 DL
SUS304 1 4 1.01
 
ASK-8000 高硬度・高耐食 (カチピカ) HRC
30~45 ※
2 2.5 ~1.5 DL
DSH400F 高硬度非磁性オーステナイト鋼 HRC
~40 ※
1.5 3.5 1.01

フェライト系

SUS430に代表される、良好な耐食性を有するステンレス鋼です。
ASKではSUS303に匹敵する耐食性と、快削鋼レベルの被削性を併せ持ち、電磁部品にも幅広く使用されている、ASK-3200等をご用意しております。

その中でもASK-3200RはBi添加により、ASK-3200と同等の被削性・耐食性・磁気特性を有したPbフリーフェライト系超快削ステンレス鋼です。
RoHS指令等のPb規制に完全対応します。

★が多いほど特性に優れる

型番 JIS近似鋼種 特徴 Pbフリー 被削性 耐食性 カタログ
ASK-3200 高い被削性とSUS303並みの耐食性 4.5 2.5 DL
ASK-3200R PbレスでASK-3200と同性能 4.5 2.5 DL
ASK-3300F SUS430F SUS430Fの被削性改良鋼 3.5 1.5
ASK-3300T SUS430(Pb・Te) SUS430系統で最高の被削性 5 1.5
SUS430 2.5 2.5
SUS430F 3.5 1.5
DHS1 HDD用アウトガス対策材 4 2

マルテンサイト系

SUS410、SUS420系に代表される、焼入れが可能なステンレス鋼です。
被削性が優れる410系は、焼入れをせずに使用されるケースが多くあります。

また、420系は、焼入れをして耐摩耗性が要求される部品に使用されます。
その中でもASK-3900はSUS440Cに匹敵する硬度とSUS630並の耐食性を併せ持ったステンレス鋼です。
高硬度と耐食性が要求される精密機械部品や医療機器分野等の細径ニーズにも対応し、良好な被削性と部品性能向上でコスト削減に貢献します。

★が多いほど特性に優れる/(※は参考値)

型番 JIS近似鋼種 特徴 Pbフリー 被削性 耐食性 硬度(HRC)※
(熱処理後)
カタログ
ASK-3400L SUS420F2 SUS420Fの被削性改良鋼 2 0.5 45~55
ASK-3400T SUS420F(Pb・Te) 焼入れ性を損なわず被削性向上 3 0.5 45~55
SUS420F 2 0.5 45~55
SUS420J2 1.5 0.5 45~55
ASK-3500A SUS416(Pb・Te) SUS416系統で最高の被削性 4 1 40~44 DL
ASK-3500R SUS416(Bi・Te) PbレスでASK-3500Aと同性能 4 1 40~44 DL
ASK-3700 SUS416 SUS416の被削性改良鋼 3 1 40~44
SUS416 3 1 40~44
ASK-3900 SUS440Cの硬度とSUS630の耐食性 1 2.5 ~58 DL
DSR7 SUS440C改良材 1 0.5 ~60
SUS440C 0.5 0.5 ~60